2024年6月17日
BTC相場の現状と見通し
【考察】
今日のBTC相場はもみ合いが続くと予想されます。先週の木曜日と金曜日の2日間で、ETFから4億ドル以上が流出しました。その結果、BTCは66,000ドル台前半のサポートを割り込み、ダブルトップが形成されました。この週末にはCME先物の現先プレミアムが縮小し、ETFロングと先物ショートの裁定ポジションが解消された可能性があります。しかし、この流出が売り圧力となるほどではなく、相場は上値が重い展開が続いています。
【その他の考慮点】
今週の指標では、火曜日に米国の小売売上高、水曜日に米国20年債入札が予定されていますが、FOMC直後でFRB高官の発言への関心は低いようです。そのため、相場を動かす目立った材料がないまま、方向性に欠ける展開が続きそうです。
【全体的な見通し】
現在のBTC相場は、5月半ばからのレンジの下限付近に位置しています。ここから72,000ドル方向にレンジ内に戻すのか、もしくはレンジを下抜けして再び大きなレンジを試すのか、重要な分かれ目に差し掛かっています。いずれにせよ、相場が大きく動くにはもう少し大きな材料が必要となりそうです。
【用語解説：初心者向け】
- BTC（ビットコイン）：デジタル通貨であり、ブロックチェーン技術を使った分散型の暗号資産。
- ETF（上場投資信託）：株式市場で取引される投資信託。特定の指数や資産に連動する。
- ダブルトップ：チャートパターンの一つで、価格が2度同じレベルで高値をつけ、その後下落することを示す。
- CME（シカゴ・マーカンタイル取引所）：アメリカの先物取引所。ビットコイン先物などの取引が行われる。
- 現先プレミアム：先物価格と現物価格の差。
- 裁定ポジション：異なる市場での価格差を利用して利益を得るためのポジション。
- FOMC（連邦公開市場委員会）：アメリカの中央銀行であるFRBが金融政策を決定する会合。
- FRB（連邦準備制度）：アメリカの中央銀行システムのこと。
