今日の日付
2024年1月9日
考察
アークインベストメントが提出したETFの最終回答期限は1月10日で、これに向けて段階的に進展している状況です。木曜日にブルームバーグのアナリストが19b-4とS-1の2つの書類を再提出し、金曜日と月曜日にそれぞれ提出が確認されました。
CNBCは10日の承認と今週中のローンチを予想しており、これがBTCの価格上昇につながっています。特にS-1で明らかになった現物ETFの低価格競争が注目を集めています。これにより、従来の代替商品であったGBTCの手数料が2%であるのに対し、0.25~0.30%の低い手数料を提示する会社や、残高が一定を超えるまで手数料が0%である会社が出てきています。
市場では、ETFの承認とローンチ後の動向に注目が集まっています。一部では承認期待感から上昇余地があると指摘されていますが、市場はすでにある程度承認を織り込んでいるとの見方もあります。
全体的な見通し
現時点では、市場は一部でオーバーシュート気味とも言えますが、実際の承認があれば瞬間的に買われる可能性もあります。上値の目安は、2022年3月の戻り高値の48,000ドルや従来の半減期サイクルでのピーク後の戻り高値の7割程度に相当する49,000ドルあたりです。さらに、2021年にも見られた水準である50,000ドル近辺もレジスタンスとして注目されています。
ただし、これらの水準を超えて相場が動くには、ETFの承認だけでは十分ではなく、実際にETFがローンチされ、投資家が購入を開始する必要があります。
その他の考慮点
米国の複数の運用会社がビットコイン現物に連動するETFにかかる手数料を公表しました。これは承認が見込まれる中、手数料競争が激化していることを示しています。
用語解説:初心者向け
- ETF(上場投資信託): 株や債券、商品などの資産を集めたファンドで、株式市場などで売買可能な投資商品。
- 19b-4とS-1: 米国で上場を目指すETFが提出する規制書類の種類。
- CNBC: アメリカの経済ニュース専門チャンネル。
- BTC(ビットコイン): 最も有名で取引高の多い仮想通貨。
- GBTC: ビットコイン投資信託で、ビットコイン価格のパフォーマンスを追跡する。
- SEC(米国証券取引委員会): アメリカの証券市場を監督する機関。
- レジスタンス: 相場が上昇する際に、価格が抵抗するとされるライン。
- シェア獲得競争: ETF業界で投資家の資金を引きつけるための競争。