2023年10月30日

BTC相場は引き続きもみ合い推移か

先週はSECの強硬姿勢やイスラエル軍のガザ地区への一時侵攻を嫌気して上値を重くしていた
金曜日の米軍の空爆や土曜日未明のガザ地区での軍事衝突拡大を受け一旦は売られたが、金価格が2000ドル台に乗せる中、切り返した
BTCは元来戦争といった究極のリスクイベントに弱い性質を持っているが、今回のようにFTQの対象となると言及されたことで逃避資産的な性格も帯びるようになった
当初売られて、その後買われるといった動きは、こうした市場の気迷いを表している
イスラエル当局が地上戦開始と明言せず、慎重に軍事作戦を進めていることも、事態を分かりにくくしている
今週はFRBの利上げ打ち止めに向けた大きなイベントが2つ控えている
市場は利上げ打ち止めを7割がた織り込んでいるが、今回のコメントや数字で更に織り込みが進むか、逆に半々に戻るか注目される
こうした中、今週前半のBTCは33,000ドルから35,000ドルのレンジでの取引を続けそうだ

用語解説

FTQ: 金融危機時における資産の分散投資
BTC: ビットコイン
SEC: 米国証券取引委員会
イスラエル軍のガザ地区への一時侵攻: 2023年10月22日、イスラエル軍がガザ地区にあるハマスの軍事施設を空爆した
米軍の空爆: 2023年10月29日、米軍がシリア領内のイスラム国(IS)の拠点を空爆した
ガザ地区での軍事衝突拡大: 2023年10月30日、イスラエル軍とハマスがガザ地区で激しい軍事衝突を繰り広げた
FTQの代表格: 米国債や日本円など、通常は安全資産として扱われる資産
ブラックロックのラリー・フィンクCEO: 世界最大の資産運用会社であるブラックロックのCEO
地上戦開始: イスラエル軍がガザ地区に地上部隊を投入し、ハマスと直接的な戦闘を行うこと
強硬な国内世論: イスラエル国内でハマスへの強硬姿勢を支持する世論が強いこと
国際世論の逆風: 国際社会からイスラエルの地上戦開始を批判する声が上がっていること
人質問題への配慮: ハマスがイスラエル人捕虜を人質に取っていること
木曜日のFOMC: 米連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合
金曜日の雇用統計: 米国の雇用統計の発表

その他の考慮点

イスラエル軍とハマスの軍事衝突が長期化する可能性
米国の利上げ打ち止めが遅れる可能性

全体的な見通し

短期的には、33,000ドルから35,000ドルのレンジでの推移が続く可能性が高い
中長期的には、FRBの利上げ打ち止めや米国経済の見通し次第で下落圧力が強まる可能性もある

補足

本日(2023年10月31日)のBTC相場は、33,000ドル台前半で推移している。
今週のFOMCと雇用統計の結果によっては、BTC相場に大きな影響を与える可能性がある。

投稿者 塾長