2024年8月7日
BTC相場の考察
本日のBTC相場は、引き続き底堅い展開が予想されます。昨日、日本株が反発したことに伴い、BTCも順調に値を戻しました。先週の日本株の暴落により、米国株のボラティリティ指数VIXが急上昇しましたが、現在は通常のレベルに戻っています。
その他の考慮点
リスクセンチメントの急回復の主な要因はドル円の反発です。米国の利下げ観測と日銀の利上げをきっかけに円高が進み、日本株が売られる展開となりました。先週火曜日には155円台だったドル円は、日銀の利上げやFOMCの発表を受けて146円まで下落し、その後141円まで急落しました。
昨日の財務省・日銀・金融庁の会談により、ドル円は反発しました。また、日銀の内田副総裁が「市場が不安定な状況では利上げを行わない」と発言したことにより、ドル円は再び上昇し、日経平均もプラスに転じました。BTC市場に関しては、ひとまず嵐が去ったと言えるでしょう。
全体的な見通し
円キャリー取引の解消がBTCの下落をもたらしたとの分析もありますが、これは誤解されています。円キャリー取引は主にスポットでドル買いポジションを立て、スワップで円を調達するものであり、BTCのボラティリティには大きな影響を与えないと考えられます。ただし、円キャリー取引の解消が世界的な信用収縮を引き起こし、通貨供給量(M2)が減少することにより、BTCにネガティブな影響を与える可能性はあります。
用語解説:初心者向け
- BTC: ビットコインのことです。暗号通貨の一種です。
- ボラティリティ指数 (VIX): 市場の変動性を示す指数で、数値が高いほど市場の不安が高いことを意味します。
- リスクセンチメント: 投資家のリスクに対する態度や心理状態のことです。
- 円キャリー取引: 低金利の円を借りて、高金利の資産に投資する取引手法です。
- FOMC: 米連邦公開市場委員会のことで、米国の金融政策を決定する機関です。
- ISM: 米供給管理協会が発表する製造業やサービス業の景況感を示す指数です。
- M2: 通貨供給量の一つで、現金、預金、および短期の金融資産を含みます。
以上です。