2024年2月2日 金曜日
本日のBTC相場は、雇用統計次第では戻り高値更新も期待できる
考察
- 昨日は弱めの雇用関連指標と好調なETFフローを受け、BTCは42,000ドル割れから43,000ドル台に値を戻しました。
- 一昨日までのBTC市場はETFフローに大きく影響を受けていたが、FOMCを経てETFフローとファンダメンタルズの双方に反応するようになった印象です。
- FTXの償還方針、セルシウスの破産手続き完了、ジェネシスのSECとの和解など、一連の連鎖破綻の処理に一定の目途がつき始めたことも相場の下支えとなった可能性があります。
- ただし、ETF関連材料だけでは43,000ドル台後半の半値戻しをクリアし全値戻しを目指すには力不足であり、ファンダメンタルズ材料の後押しが必要と考えられます。
その他の考慮点
- 今晩発表される雇用統計は、非農業部門雇用者数が+18.5万人、失業率が3.8%と前月からの若干の鈍化が予想されています。
- これらの予想を大きく下回る結果となれば、BTCも戻り高値更新の可能性は高くなります。
- 米国株式市場は、先週の新規失業保険申請件数が市場予想を上回り、米10年債利回りが低下する中、主要株価指数が上昇して取引を開始しました。
- ただし、アップル、メタ・プラットフォームズ、アマゾンドットコムの決算発表や米1月雇用統計を控え、その後はこう着感を強める展開も予想されます。
全体的な見通し
- 短期的には、雇用統計の結果次第でBTC相場は大きく変動する可能性があります。
- 中長期的な視点では、連鎖破綻処理の進展や各国経済の回復が、BTC相場を下支えしていくと予想されます。
用語解説:初心者向け
- ETFフロー: 暗号資産を原資産とするETF(上場投資信託)の資金流入・流出のこと。
- ファンダメンタルズ: 企業や経済の基盤となる実態のこと。
- FOMC: 米連邦公開市場委員会のこと。米国の金融政策を決める会議。
- 非農業部門雇用者数: 農業部門以外で働く人の数。米国の雇用状況を示す指標の一つ。
- 失業率: 働きたいのに働けていない人の割合。
- 耐久財受注: 家計や企業が将来の使用のために注文する財のこと。
- ミシガン大学消費者信頼感指数: 米国の消費者の経済に対する信頼感を示す指標。