ビットコイン長期保有者の動向に関するBitfinexのレポートによると、以下のことが明らかになった。
* 長期保有者は資産を蓄積し続けており、3年以上動かされていないBTC量が総供給量全体の40%を占めている。
* 短期的な保有者の動きはより流動的で、その動向がBTC価格の下落に影響を与える傾向にある。
**重要用語の解説**
* CDD(Coin Days Destroyed):特定期間内で取引されたビットコイン数と、それらのBTCが最後に動かされてからの経過日数を掛け合わせて算出される指標。CDDが低い場合、それは長期保有者が基本的に資産を売却していないと解釈される。
* 弱気相場:仮想通貨市場において、価格が下落傾向にある時期。
* 現物ビットコインETF:仮想通貨の現物を裏付けとした上場投資信託。
**具体的な事例**
* 8月17日にビットコイン価格が12%急落した際、約10億ドル以上のポジションが清算されたにも関わらず、CDDはほとんど変わらなかった。これは、長期保有者が基本的には手放さなかったことを示唆する。
* 8月中旬には、特定のビットコインアドレスが5月から3か月で急増し、約11万8,300 BTC(約4.46兆円)に達して話題となった。このアドレスは米国の株・仮想通貨取引所ロビンフッドに属していると推測される。
* 30日には、米国の資産運用会社グレースケールがSECとの訴訟で、GBTCのビットコインETF(上場投資信託)への変換に関して有利な判決を受けた。この判決により、現物ビットコインETF実現への機運が再び高まり、ビットコイン価格も一時的に28,000ドル(約400万円)に回復している。
**結論**
Bitfinexは、BTC投資家の最近の売却行動は、利益を得るための一過性のものであり、弱気への心理変化ではないと主張している。