2024年7月31日
本日のBTC相場の見通し
【考察】
今日のBTC相場は堅調に推移する可能性が高いです。週末にトランプ氏が発言した影響で、一時的に70,000ドルに達しましたが、その後66,000ドル近辺まで下落しました。この動きは、米政府やMt.GOXの売却懸念が背景にあります。しかし、史上最高値を目指すには、現時点での期待先行の買いだけでは不十分であると考えられます。
BTCの相場では、1日で4,000ドル程度の変動が日常的に起こります。70,000ドルからさらに4,000ドル上がると、史上最高値を更新することになります。
今後、投資家が買い進めるためには、今買うべき理由が必要です。将来の年金や外貨準備の買いを先取りした投機的な買いでは不十分です。投資家を動かすためには、ファンダメンタルズが重要であり、利下げの開始が明確に見えてくることが必要です。今晩のFOMCで何らかの示唆があるかに注目が集まります。
【その他の考慮点】
ハリス氏の台頭も相場に影響を与えます。同氏の暗号資産政策はまだ明確ではありませんが、共和党が負けると、ゲンスラー委員長の解任や外貨準備の話が消滅し、政府が保有する21万BTCの売却懸念が高まります。
昨日のブルームバーグの調査によると、激戦州の世論調査でハリス氏が追いついてきています。全体的にはトランプ氏がリードを保っているものの、今後の相場に対する不安は残ります。
ハリス氏は8月5日に副大統領候補を発表する予定です。有力視されている候補者の中で、州内でのマイニングを認めているシャピロ・ペンシルベニア知事ならBTC買い、ウォーレン議員のマネーロンダリング法案の共同提案者であるピータース上院議員ならBTC売りとなる可能性があります。
また、BTCは「戦争」というリスクイベントに弱いです。イスラエルとヒズボラ、さらにイランを巻き込んで全面戦争に拡大する可能性は低いですが、もしそうなればBTCは売られやすくなります。
【全体的な見通し】
これらの不安要素を抱えながらも、BTCが70,000ドルを上抜けするためには、9月の利下げを確実視できるような明確な言質や数字が必要です。
【用語解説:初心者向け】
- BTC: ビットコイン (Bitcoin) の略称。暗号資産の一種。
- Mt.GOX: 過去に存在した大規模なビットコイン取引所。破綻後も市場に影響を与えている。
- FOMC: 連邦公開市場委員会 (Federal Open Market Committee) の略。米国の金融政策を決定する機関。
- ファンダメンタルズ: 経済の基礎的な条件や要因のこと。価格変動の根拠となる。
- 暗号資産: デジタル通貨やトークンの総称。ビットコインなどが含まれる。
- マイニング: 暗号資産の取引記録を承認し、新しいコインを生成する作業。
- 外貨準備: 国家が保有する外国通貨や金などの資産。