**2023年9月25日~29日、ビットコイン相場は以下の動きとなりました。**

* **25日**:CMEのBTC先物が取引を再開すると、BTCは394万円から390万円に急落。ドル建てで2.6万ドル水準となる387万円で下げ止まる。
* **26日**:コンファレンスボードの9月消費者信頼感指数が下振れた一方、米政府予算案の協議難航に伴う政府機関閉鎖懸念から金利の上昇が止まらず、BTCは390万円周辺で方向感に欠ける展開。しかし、米超党派議員のSEC宛書簡を好感し、ジリ高に転じる。
* **27日**:アルトコイン主導で400万円にタッチ。しかし、米耐久財受注の上振れを受けた米債利回りの上昇により、上げ幅を消す。
* **28日**:米経済指標の下振れを受けて米債利回り反落。BTCは405万円まで上昇。
* **29日**:先週高値近辺がレジスタンスとなり、400万円台前半で揉み合う。

**今週の相場上昇により、BTCは前週の米FOMC後の下げ幅をほぼ解消しました。**

ドル建てでは28日、節目2.7万ドルの終値での回復に成功。また、19日にトライ失敗となった7月高値と8月高値を基点とする下降トレンドラインを再び試す展開となっており、本稿執筆時点ではなし崩し的に同トレンドラインの上で相場が推移しています。

**今後の見通しについて、以下の2つのパターンが考えられます。**

* **パターン1:**29日発表の8月の米個人消費支出(PCE)価格指数が上振れサプライズとならず、BTCは下降トレンドラインを終値で上回る。
* **パターン2:**29日発表の8月の米個人消費支出(PCE)価格指数が上振れサプライズとなり、BTCは下降トレンドラインを突破する。

**ただし、相場が反落した場合でも2.5万ドル〜2.6万ドルエリアは相応に強いサポートになると見ており、トレンドラインの上抜けに失敗した場合でも、同エリアを維持しているうちは過度に悲観する必要はないでしょう。**

**なお、これらの見通しはあくまでも参考であり、今後の相場はさまざまな要因によって変動するため、投資を行う際にはご自身の判断で行うようにしてください。**

**用語解説**

* **CMEのBTC先物**:シカゴマーカンタイル取引所で取引されるビットコイン先物。BTCの価格変動を先物市場で取引できる。
* **ドル建て**:BTCの価格を米ドルで表したもの。
* **コンファレンスボード(CB)**:米国の民間調査機関。消費者信頼感指数などを発表している。
* **米超党派議員**:アメリカ合衆国議会の両院から選ばれた議員で、政党や思想を超えて協力する議員のグループ。
* **米証券取引委員会(SEC)**:アメリカ合衆国の証券取引を監督する政府機関。
* **現物ビットコイン上場投資信託(ETF)**:ビットコインそのものを投資対象とするETF。
* **米耐久財受注**:アメリカ合衆国における耐久財の受注量。
* **米中古住宅販売制約指数**:アメリカ合衆国における中古住宅の販売の制約度合いを示す指数。
* **米連邦公開市場委員会(FOMC)**:アメリカ合衆国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定会合。
* **米個人消費支出(PCE)価格指数**:アメリカ合衆国における個人消費の価格変動を示す指数。
* **リスクオフ**:リスク資産から安全資産への資金シフト。
* **200日線**:過去200日の終値の平均値。長期的なトレンドの判断に用いられる。

投稿者 塾長